北関東の製造業の脱炭素化はお任せください

平日9:00-17:00(土日祝除く)

0283-22-3166
電気を創る再エネメニューはこちらから 電気を減らす省エネメニューはこちらから
””
コラム
コラム - キュービクル更新

佐野市のキュービクル「全更新」とは?既設撤去から新盤切替まで詳細レポート

この記事でわかること

  • 佐野市の工場で行われるキュービクル「全更新」の定義と適用場面
  • 既設撤去から新搬入・切替・試運転までの2〜5日工事の工程詳細
  • 停電を伴う場合のリスク管理(仮設キュービクル、夜間施工)
  • 各工程で工場側が準備・確認すべきこと15項目
  • 全更新が増設と根本的に違うコスト構造になる理由

1. 全更新とは?──増設との根本的な違い

全更新」とは、既設のキュービクル一式(本体+変圧器+配電盤)を撤去し、新規のキュービクルへまるごと入れ替える工事を指します。

観点全更新(全入替)増設(部分拡張)
撤去範囲キュービクル一式一部(トランスブロックのみ追加など)
停電時間2〜5日半日〜1日
総費用180万〜2,200万円(容量帯別)120万〜960万円(同様)
基礎工事必要(コンクリートに伴う)不要〜小規模
配電盤接続全更新ケースが多い流用可

全更新は、撤去・産廃・基礎・搬入・配電盤のすべてを巻き込む大工事。編集部では、最大規模帯750KVA超の案件は全更新の中でもさらに特殊と位置付け、別記事で扱う方が良い例もあります。


2. 全更新が必要と判断される5つの場面

#場面理由
1設置から25年以上経過部品供給停止リスク・絶縁劣化
2メーカーが補修部品供給を終了緊急対応困難
3建物の増改築に合わせる電気室全体の再設計
4負荷の大幅変動(±20%以上)容量仕様の見直し
5保護継電器の複数回誤動作更新周期のタイムリミット

佐野市内の施工事例(前シリーズ#02)では、空調1台追加→動力容量不足→全更新の流れを解説しましたが、これも上記の場面4に該当します。


3. 全更新の工程詳細:5STEPで2〜5日

STEP 1:準備・仮設(工事前日)

工場側

  • 電源切替ルートの確認
  • 近隣挨拶(搬入経路の路上使用影響)
  • 重要負荷の事前停電対策
  • 仮設キュービクル設置スペースの確保

業者側

  • 重機(クレーン・ユニック)手配
  • 既設キュービクルの撤去範囲マーキング
  • 新規盤搬入経路の確保テスト

所要時間:半日程度


STEP 2:既設撤去(初日 朝)

工程内容
1配電盤の全ブレーカー開放
2高圧ケーブルの接地(安全確保)
3既設キュービクルとの接続ケーブル解体
4盤と基礎のアンカーボルトを外す
5クレーンで吊り上げ・搬出
6産廃処理(産業廃棄物マニフェスト)

重要:高圧ケーブルの接地忘れは感電死亡事故につながる絶対厳守ポイント。編集部で過去に事例を共有いただいた死亡事故は「接地忘れ」が原因です。

所要時間:4〜6時間


STEP 3:基礎工事・搬入準備(初日 午後〜2日目)

工程内容
1旧基礎の撤去(場合により)
2新基礎のコンクリート打設
3アンカーの埋め込み
4搬入経路の最終チェック

既設の基礎を流用できる場合、コンクリート打設は省略可。ただし耐震アンカーの埋め直しは必要です。

所要時間:6〜8時間(基礎打設が必要な場合)


STEP 4:新キュービクル搬入・設置(3日目)

工程内容
1搬入経路の養生(床・建具保護)
2クレーンによる吊り上げ・設置
3アンカー固定・耐震固定
4内部配線準備

所要時間:4〜6時間


STEP 5:配電盤接続・試運転・保護試験(4〜5日目)

工程内容
1高圧ケーブル接続
2低圧主幹・動力・電灯・コンデンサ配線
3接地工事
4保護継電器の試験・設定
5全負荷試験・試運転
6試験成績書・竣工書類作成

このSTEPで「電気が点く」状態になります。操業再開はSTEP 5完了です。


4. 停電中のリスク管理

4-1. 仮設キュービクルで操業継続

+80万〜150万円のコストで、停電ゼロに近づける工法があります。

  • 仮設キュービクル設置
  • 一部負荷のみ仮設経由で運用
  • 重要生産ラインの優先順位付け

4-2. 夜間施工で営業日への影響を最小化

昼間操業+夜間施工の場合:

  • 夜間22:00〜翌6:00で施工
  • 仮囲い・照明・騒音への配慮
  • 緊急時の連絡体制

佐野市内の食品工場では、夜間施工で実質的な操業停止を1日以下に抑えた事例があります。


5. 工場側が準備・確認すべき15項目

工事1週間前

  1. 停電スケジュールを社内通知(文書)
  2. 重要負荷の保護対策(バッテリー・冷蔵庫の温度管理)
  3. 近隣への事前挨拶
  4. 既設キュービクルまわりの障害物撤去

工事前日

  1. 仮設キュービクル設置スペースの確保
  2. 工場内の電源系統図の最終確認
  3. 従業員への工事内容・禁止事項周知
  4. 業者との緊急連絡網確認

工事中

  1. 電源復旧時のスイッチオン手順を確認
  2. 重要機械の試運転立ち会い
  3. 期待値と違う動作の即時報告
  4. 完工書類の受け取り準備

工事後

  1. 試運転の記録保存
  2. 主任技術者の変更届が必要な場合の対応
  3. 年次点検契約の開始

6. 全更新の「増設と比較した」コスト構造

全更新は増設の1.5〜3倍になりますが、これは規模の単純拡大ではありません。

コスト項目全更新(300KVA)増設(300KVA→360KVA)
本体280万〜420万円100万〜150万円(増設分のみ)
基礎40万〜80万円0円(流用)
撤去・産廃25万〜50万円0円
配電盤60万〜120万円(大半流用)20万〜40万円(分岐追加)
その他維持維持
合計405万〜670万円120万〜190万円

増設で済むなら確かに安い。しかし老朽化・容量大幅変動・建物増改築があれば、全更新の方が長期的に経済合理性が高くなるケースも多いです。


7. よくある質問(FAQ)

Q. 全更新は最低何日必要?
A. 最短2日(小型・既設基礎流用)、平均3〜4日。750KVA超は5日以上。

Q. 仮設キュービクルは本当に必要?
A. 操業停止を避けたい工場では推奨。+80万〜150万円で停電損失を回避できるなら投資価値あり。

Q. 全更新中に電気が使えない場所の対策は?
A. 仮設電源・自家発・蓄電池駆動等でカバー。生産ラインの優先順位を事前決定。


お電話でのお問い合わせはこちら

0283-22-3166

平日 9:00-17:00(土日祝除く)